不動産クラウドファンディングの用語集
不動産クラウドファンディングで使われる用語集です。
目次
インカムゲイン
株式や不動産を保有する期間に得られる利益のことで、株式であれば配当収入、不動産であれば賃貸家賃収入のこと。
保有期間中は継続的に得られる機会があります。
キャピタルゲイン
株式や不動産を購入価格より高く売却することで得られる売買利益のこと。
クラウドファンディング
群衆という意味のcrowdと、資金の調達を意味するfundingを組み合わせた言葉。
インターネットを通じて投資家が会社や組織、施設や商品に投資すること。
クラウドファンディングの種類は購入型、寄付型、投資型に分けられ、さらにそれぞれ細かな種類があります。
なお、サイト名の「トチクモ」のクモは「雲(cloud)」から遊びでとっています。
クーリングオフ
契約した商品を一定期間中は消費者から契約解除を認める制度のこと。
不動産クラウドファンディングではクーリングオフ制度を採用している事業者もあります。
シニアローン
銀行からの融資の借入のことを指す場合が多い。
シニアローンは優先的に返済を受けることができ、比較的リスクが低いとされています。
セイムボート出資
投資家が出資したファンドに対し、事業者も出資をすること。
投資家と事業者の利害関係が一致するため、投資家としては安心材料になる仕組み。
ソーシャルレンディング(SL)
投資型(貸付型)クラウドファンディングのこと。
投資家と資金を借りたい企業や組織などをインターネットで仲介するサービス。
仕組みが複雑で、貸付先の詳細が分からない場合もあります。
デフォルト
金融や投資で使用される場合は、債務不履行になる状態のこと。
ファンドが想定していた通りに運用ができず、分配金の支払いと、場合によっては元本が満額償還できない状況のこと。
ノンリコースローン
担保の範囲内のみに返済義務があるローンのこと。
一方で借り手の財産すべてに責任が及ぶローンを「リコースローン」という。
不動産の分野ではノンリコースローンが多いため、担保の不動産価値に対しての貸付額の割合が重要となります。
ポートフォリオ
直訳すると書類を入れるカバンのことですが、投資の場合は運用資産の内訳という意味で使用されます。
さまざまな金融商品を組み合わせて「ポートフォリオを組む」という表現をします。
マスターリース契約
不動産クラウドファンディングでの意味としては、ファンドの運用物件の空室リスクに対する仕組み。
この契約により賃料収入が保証され投資家のリスク軽減につながります。
メザニンローン
シニアローンでの貸付で足りない部分の融資のこと。
シニアローンより返済の順番が後回しになりリスクは高くなります。
ファンドにおいてはメザニンローンファンドの利回りは高くなる場合が多いです。
リファイナンス
借りている資金を借り換えること。
この場合、先に借りている負債を新しく借りる資金で返済する。
何度かに分けて資金調達される際は、金利や返済期間は変更される場合があります。
レバレッジ
直訳すると「てこ」という意味。
投資では、小さな力で大きなものを動かすことができる「てこ」に例え、自己資金以上に取引ができる仕組み。
不動産取引では銀行からの借入、株式取引では信用取引によりレバレッジを効かせることができます。
運用期間
不動産クラウドファンディングのファンドの場合、運用が開始される日から終了の日までのこと。
運用終了後に、投資した元本が事業者から投資家に返還されます。
基準地価
基準地価(きじゅんちか)とは、都道府県地価調査を元に各都道府県が毎年発表する、全国の毎年7月1日時点での基準地標準価格のこと。
土地の適正価格を計る基準となる指標として使われます。
公示地価
公示地価(こうじちか)とは、国土交通省地価公示調査を元に国土交通省が毎年発表する、1月1日時点での土地売買の目安となる価格のこと。
全国2万3000箇所の標準値が評価箇所となります。
源泉徴収
支払者が所得税や住民税をあらかじめ差し引き、納税者の代わりに税金を納付すること。
不動産クラウドファンディングの分配金は、事業者により税率20.42%が源泉徴収され、残りが分配金として投資家に支払われます。
償還
あらかじめ決められたファンドの運用期間が終了し、元本が投資家に返却されること。
期間の途中で運用が終了し、元本が返されることを早期償還と言う。
想定利回り
ファンドが想定通りに運用された場合、投資家に支払われるリターンを年利換算したもの。
例えば、運用期間6か月、想定利回り5.0%のファンドに100万円投資した場合、
100万×5%=50000(年利)
運用期間が6か月なので50,000÷2=25,000となり、25,000円(税引き前)のリターンを得られる計算になります。
不動産特定共同事業
投資から資金を集め、不動産を購入運営し、得られた家賃収入や売却利益を投資家に分配する事業のこと。
不動産クラウドファンディングは「不動産特定共同事業法」に基づいて運営されています。
不動産STO
Security Token Offering(セキュリティトークンオファリング)の略語。
ブロックチェーンの技術を活用し、不動産をデジタル証券化したもの。
株式のように自由に売買できるため、不動産クラウドファンディングの分野でも注目されている。
分配金
ファンドの運用期間中に得られた収益を、投資家に還元するお金のこと。
不動産クラウドファンディングは事業者により、毎月分配があるファンドと、運用終了後に一括して分配金が支払われるファンドがあります。
優先劣後出資
不動産クラウドファンディングのファンドにおいて、運用益や売却益が想定よりも低くなり損失が出た場合、事業者が一定割合の損失を負担する仕組みのこと。
投資家のリスク軽減につながる仕組みのひとつです。
利回り
投資額に対して得られる利益のこと。
利回り(%) = 利益 ÷ 投資金額 ×100
不動産クラウドファンディングでは、年利から得られる利益も計算します。
得られる利益 = 投資金額 × 利回り(%)
年利5%のファンドに100万円投資した場合は、年間5万円の利益を得られることになります。
路線価
道路に面した土地の価格のこと。
毎年7月1日に国税局や各地税務署で発表されます。
路線価は2種類あり、「相続税路線価」は相続税と贈与税の算出に、「固定資産税路線価」は固定資産税の算出に使用されます。
ADR
Average Daily Rateの略で、ホテルにおいての平均客室単価のこと。
不動産クラウドファンディングやREITのホテルファンドでの投資判断で利用される指標のひとつ。
NOI
エヌオーアイ利回りとも言われ、不動産事業の物件の収益性を表す指標。
LTV
Loan to Valueの略で、不動産の担保価値に対する借入金額の割合のこと。
LTV = 負債 ÷ 総資産価値の計算式で、パーセンテージで表記。
投資リスクを計る指標の一つでLTVが低いほど安全性が高い。
例えば、貸付先会社に1億円の評価価値のある不動産を担保にして1億円貸付た場合、LTVは100%になります。
同様に7,000万円を貸付たらLTVは70%です。
ローンの貸付限度額審査のようなものです。
LTVが低くなればなるほど、万が一ファンドがデフォルトした場合でも担保売却で回収できる可能性が高くなり、安全性が高いというこになります。
実際にデフォルトして回収活動になれば、評価価値そのものが低かったり、手数料などもかかるためLTVが高いと元本が棄損する確率が高くなります。