不動産クラウドファンディングのコラム

FIRE投資家で不動産クラウドファンディング歴が長いかつさんどによるコラムです。
目次
一般社団法人不動産クラウドファンディング協会が設立されました
2023年9月6日
2023年8月30日、不動産クラウドファンディング業界の信頼性と透明性の向上、個人投資家の保護を目的とし、業界発展拡大に寄与する団体として、一般社団法人不動産クラウドファンディング協会が設立されました。
この協会は、クリアル、トーセイ、エー・ディー・ワークスの3社が発起人となっており、代表理事にはクリアルの横田 大造社長が就任されています。
協会の事業内容
協会の事業内容です。
- 不動産クラウドファンディングデータベースの公開・更新
- 不動産クラウドファンディング業界のマーケットレポート・ホワイトペーパー等の定期的な開示
- 不動産クラウドファンディング業界ルール・ガイドラインの制定
- ブロックチェーン、STO(セキュリティ・トークン・オファリング)の活用可能性の研究
- その他当協会の目的を達成する為に必要な事業
- 前各号に掲げる事業に附帯又は関連する事業
注目は、「不動産クラウドファンディング業界ルール・ガイドラインと制定」とある点です。
業界として一定基準のガイドラインを設けることで、サービス内容が統一され、投資家がより使いやすくなる期待ができます。
また「ブロックチェーン、STO(セキュリティ・トークン・オファリング)の活用可能性の研究」も明記されており、不動産ST・デジタル証券に進出する事業者も出てきそうです。
現在の加盟企業
現在の加盟企業です。(会社名、不動産クラファンサービス名称)
- 穴吹興産株式会社(Jointoα)
- 株式会社ウッドフレンズ(信長ファンディング)
- 株式会社エー・ディー・ワークス
- 株式会社グッドコムアセット(Good Com Fund)
- クリアル株式会社(CREAL)
- グローシップ・パートナーズ株式会社
- 香陵住販株式会社(KORYO Funding)
- サンフロンティア不動産株式会社
- JRD株式会社(iRD)
- 株式会社タスキ(TASUKI FUNDS)
- トーセイ株式会社(TREC FUNDING)
- 株式会社フィル・カンパニー
- フィンテックアセットマネジメント株式会社
- 株式会社フェイスネットワーク
- 株式会社リビングコーポレーション(property+)
今後も加盟企業が増えていくことが予想されます。
ADワークスやサンフロンティアのように、不動産小口化商品を自社で展開している会社が、不動産クラウドファンディング事業に参入することも考えられます。
今後期待することは?
協会設立により、不動産クラウドファンディングは堅実な資産運用ができる金融商品として、一般的に広く認知されることが期待されます。
また、協会のルールやファンド内容基準の設定によりファンドの安全性と透明性が向上され、この基準が協会に加入していない事業者にも及び、結果的に不動産クラファン業界全体に良い効果をもたらすことも考えられます。
協会加盟企業には、不動産クラファンのシステムを作る会社も加盟しており、システムの統一による使いやすさの向上も期待したいところです。
今回の不動産クラウドファンディング協会設立により、金融業界全体にも不動産クラファンの魅力を発信できる機会になると思いますので、今後の動きに注目していきたいです。
Youtubeでも協会設立の話題について話をしています。
FUELオンラインファンド、日本エスコングループへ参画
FUELオンラインファンドは、複数の上場企業とFUEL株式会社が業務提携し、運営していましたが、昨年末のリリースで、FUELの全株式を日本エスコングループへ譲渡し、日本エスコングループに参画することが発表されました。
日本エスコンとは?
日本エスコングループは東証プライム上場(8892)
分譲マンション、戸建て住宅、商業施設、ホテルなどの開発事業、大規模開発や区画整理事業、収益不動産開発、投資運用業などを行い、直近の業績は売上高773億円、当期利益77億円を誇る総合不動産会社です。
大株主は中部電力、日成ビルド工業、日本マスタートラスト信託銀行などです。
今後のFUELオンラインファンドに期待大!
今までのFUELオンラインファンドは、CRE、髙島屋ファイナンシャル・パートナーズ、シノケングループ、ディアライフ、さくらさくプラス、エー・ディー・ワークスとの協業で、バリエーション豊かな安全性の高いファンドを組成しています。
ここに日本エスコンの不動産事業の物件やノウハウが加わり、新たな不動産クラウドファンディングのサービスが開始される可能性が高いです。
FUELはもともと不動産に特化したファンドに強く、日本エスコンが加わることにより、魅力的なファンドの組成が期待できます。
まとめ
不動産クラウドファンディング業界にとって、大きな明るいニュースだと思います。
今までもFUELオンラインファンドは信頼できる事業者のひとつでしたが、日本エスコングループ参画により、ますますその信頼性が増し、今後の新たなファンド募集が楽しみです。
Owners Book エクイティ型ファンドがEXIT!確定利回り20%前後に!
OwnersBookがエクイティ型 第1号案件の投資対象不動産の売却に関するお知らせを発表しました。
エクイティ型とは?
エクイティ型案件は不動産の賃料収入と売却益が配当になる仕組みです。
購入時より高い金額で売却できれば、配当が増えます。
しかし、購入時よりも低い金額で売却すると元本が大きく毀損する場合があります。
不動産価格の影響を受けやすいのは、エクイティ > メザニンローン > シニアローン となり、エクイティ型はハイリターンが狙える半面、不動産価格下落によるハイリスクもある仕組みです。
想定利回り7%→確定利回り20%前後に!
今回Owners Bookからリリースでは、エクイティ型1号ファンドである「秋葉原オフィスビル」の投資対象不動産「秋葉原シグマビル」の売却が実行された報告がありました。
そして「秋葉原シグマビル」の売却は、当初の想定投資利回り7%を大幅に上回る、確定投資利回り20%前後、配当総額も当初の 2 倍前後となる見込みであることが発表されました。
このニュースへのコメント
2018年に日本で初めてOwners Bookが募集したエクイティ型ファンドは、実績がないため様子見した投資家も多い印象でしたが、このEXITのリリースは不動産クラファン業界にとって大きなニュースだと思います。
この時期にエクイティ型を組成し、不動産価格の上昇により大きな売却益を得て償還したことは偶然ではないと私は思います。不動産売買に充分な実績と目利きがあるからこそ、不動産価格の上昇を読んでいたのでは?と感じています。
このエクイティ型ファンドにはOwners Bookも投資をしていて、投資家とセイムボートであったことも自信のあらわれだったのかもしれません。
エクイティ型ファンド初の償還、しかも大成功という今回の実績はかなり大きいと思います。
この成功を受けてOwners Bookはもちろん、他社からもエクイティ型ファンドの募集があるかもしれません。
投資商品には流れがあって、その新しい流れに乗ることも投資家としては必要だと感じています。
Owners Bookはソーシャルレンディングの仕組みですが、不動産特化型であることと、今回の実績のように不動産のプロフェッショナル会社という信頼性があることが当サイトのオススメ事業者に載せている理由です。
Owners Bookに投資する事は、不動産のプロが厳選した、個人では投資できないファンドに投資できるチャンスだと考えます。 エクイティ型を増やしてくるのか、今後のOwners Bookのファンド募集は要注目です。
私の投資方針は、トチクモでオススメしている不動産クラファン事業者のファンドとOwners Bookのファンド中心に投資をする方向で変更はありません。
アイフルグループが投資型クラファン事業に参入!「AGクラウドファンディング」サービス開始!
先日、投資型クラファン界に新たな事業者の参入が発表されました。
「AGクラウドファンディング」の親会社はアイフルです。
アイフルは東証プライム上場企業で、貸金業での実機が50年以上ある大きな会社です。
AGクラウドファンディングの仕組みはソーシャルレンディング
仕組みとしてはソーシャルレンディングで、貸付対象も不動産ではありませんが、事業者の親会社が上場企業でファンドの透明性もあることから、トチクモではオススメ事業者としております。
アイフルグループが投資型クラファンに参入して、あえて不正や高リスクなファンドを組成するメリットはどこにも無いと考えます。今まで長年培った信用を損ねるような運営はしないはずです。
注目のオープニングファンドは?
貸付先はアイフルで、予定利回り1.38%、期間は5ヶ月から6ヶ月の短期間、#1から#3までの募集金額総計は2億5千万円と規模は大きくありません。貸金業のアイフルに投資家が貸付けるという仕組みは新しくて面白いですね。
オープニングファンドとしては低利回りに思われるかもしれませんが、本来グループ会社内で貸付があったとしても、もっと利率は低いはずです。
投資家に還元している部分もあり、手堅い案件と考えます。
投資家も私と同じ見解なので、数分で完売という結果になったと思います。
私は100万円投資しました。
このニュースへのコメント
アイフルグループが投資型クラファン業界に新たに参入したことは、業界にとってとても明るいニュースだと思います。有名企業の事業者が参入することで、業界自体の安全性と透明性が高まると思います。また大手企業の新たな参入が期待される面もあります。
東証プライム上場企業は厳しいコンプライアンスに基づき運営されていることと、株主や社会に対して情報を開示する必要があるため、クラファン事業においても健全に運営することが求められます。
大手企業にとってクラファン事業で大きな利益を上げようという思惑は無いはずです。むしろ新しい事業での広告・宣伝、企業のイメージアップの面が大きいと考えます。
今後も利回り1%台のファンド中心と予測しますが、安全性重視の投資として、また分散投資のひとつの商品として考えられるため、オススメいたします。
私は今後もAGクラウドファンディングは継続的に投資する予定です。