FJネクストHD 2025年3月期第2四半期(中間期)決算、売上高10.6%増も経常利益は15.5%減で着地

不動産クラウドファンディング「GALA FUNDING」を運営するFJネクストホールディングス株式会社が、2024年11月6日に2025年3月期第2四半期(中間期)決算発表を行いました。

決算内容の分析と、今後のGALA FUNDINGへの投資について考えていきます。

2025年3月期上期第2四半期決算概要

決算

FJネクストホールディングスの2025年3月期第2四半期(中間期)決算は、売上高が535億8800万円と前年同期比で10.6%増加しました。

この増収は主力である不動産開発事業の好調が大きく寄与しています。

一方で、経常利益は41億600万円で前年同期比15.5%減少し、中間純利益も27億9600万円と同13.3%減少しました。

利益減少の背景には、原材料費の高騰や販売用不動産の仕入れコスト増が影響しています。

また、売上総利益は95億100万円で前年同期比7.2%減少しました。

これに伴い、経常利益率は10.0%から7.7%へ低下しましたが、自己資本比率は70.8%と引き続き高水準を維持し、財務の健全性は問題がありません。

同社の有利子負債依存度も16.1%と低水準で、資金調達の安定性が確保されています。今回の決算発表では、売上の拡大が続く一方で、コスト増加への対応が重要な課題になってきています。

不動産クラウドファンディング事業「GALA FUNDING」の成長

決算

「GALA FUNDING」は、1万円からの投資が可能で、運用期間が6ヶ月程度と短期であるため、投資初心者にも利用しやすい点が特徴です。

また、優先劣後方式を採用することで、投資家が負うリスクを軽減し、透明性の高い運用を実現しています。

投資対象となる物件の立地やクオリティが良く、信頼性が高い点もあり、GALA FUNDINGは登録投資家数を順調に増加させ、同サービスは同社の新たな収益基盤として成長を続けています。

不動産開発事業の現状分析

決算

FJネクストホールディングスの不動産開発事業は、同社の中核事業として売上高の90%以上を占めています。

2025年3月期第2四半期には、新築マンション224戸と中古マンション1350戸を含む計1574戸を販売し、過去最多の販売実績を達成しました。

決算

特に、新築マンション「ガーラマンションシリーズ」や「ガーラ・レジデンスシリーズ」が好調で、駅近やデザイン性、安全性を重視した商品設計が高く評価されています。

中古マンション事業においては、スピーディーな査定と買取再販の効率化が進み、業界平均82.6日に対して32.1日という短期間での販売を実現しています。

また、販売エリアも賃貸需要の高い首都圏に集中しており、安定した需要に支えられた収益性の高いビジネスモデルを構築しています。

このように、不動産開発事業は同社の安定的な収益源であり続けています。

FJネクストグループ全体の経営戦略と将来展望

決算

FJネクストグループは、長期的な成長を目指し、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を経営戦略の中心に据えています。

GALA FUNDINGもそのひとつで、オンラインプラットフォームを活用した投資プロセスの簡略化により、投資家の利便性向上を図っています。

また、IoT技術を活用した「モバカン(マンション管理IoTサービス)」を導入するなど、不動産管理業務の効率化にも取り組んでいます。

さらに、環境への配慮を重視し、EV充電設備や再生可能エネルギーの導入など、サステナビリティに配慮したマンション開発を進めています。

同社のブランド価値を高める取り組みとして、「ガーラ・プライム横濱関内」が優良事業賞を受賞するなど、品質向上と社会的責任の実現を両立させています。

今後の成長戦略としては、安定した経営基盤を維持しつつ新たな投資機会を創出し、事業のさらなる拡大を目指しています。

かつさんど感想

FJネクストHDの2025年3月期第2四半期決算は、売上高は増益、経常利益は減益という内容でした。

不動産販売に関わる会社は、原材料費の高騰や販売用不動産の仕入れコスト増が問題点になっており、決算内容にも影響してきています。

今後も販売コスト増による収益悪化に関しては注視していく必要があります。

一方で、財務状況は依然良好で、GALA FUNDINGも順調に成長しており、今後も投資を続けていくスタンスに変更はありません。

個人では投資が難しい、東京都心5区や山手線の内側物件など好立地で高品質な「ガーラマンションシリーズ」に少額から投資できることは、投資家にとって良い投資機会だと思います。