三井物産グループのデジタル証券 〜福岡・天神〜 譲渡制限付のファンド分析
ALTERNA(オルタナ)で募集している三井物産グループのデジタル証券 〜福岡・天神〜 譲渡制限付のファンド分析です。
総合評価は★★★
(星3つ)
一等地立地・NAV割れの発行価格・固定賃料の安定性という三つの下支えが、単一テナント依存というリスクを十分にカバーする好バランス案件。
評価は個人的な主観によるものです。
不動産クラファンは元本割れのリスクがありますので、投資判断は自己責任にてお願い致します。
目次
三井物産グループのデジタル証券 〜福岡・天神〜 譲渡制限付のファンド概要
| 投資対象物件 | 大名スクエア |
|---|---|
| 地域 | 福岡県 |
| 予定利回り | 3.9% |
| 予定運用期間 | 60か月 (長期間) |
| 募集額 | 42億5,420万円 |
ファンドの申込期間と募集方式
| 申込期間 | 8月21日 07:00 ~9月14日 07:00 |
|---|---|
| 募集方式 | 先着・抽選方式 |
| 入金タイミング | 事前入金 |
分配金シミュレーター
投資額を入力すると、「三井物産グループのデジタル証券 〜福岡・天神〜 譲渡制限付」の分配金のシミュレーション結果を表示します。
予定利回り:3.9% 、 予定運用期間:60か月
| 投資額 | 円 |
|---|---|
| 分配金(税引前) | 円 |
| 分配金(税引後) | 円 |
三井物産グループのデジタル証券 〜福岡・天神〜 譲渡制限付のファンド評価
| 利回り | ★★☆ | 想定利回り3.9〜4.1%はALTERNA平均並み〜やや上の安定重視型水準 |
|---|---|---|
| 運用期間 | ★★☆ | 運用期間5年0ヶ月。延長オプションは最大1年間のみで、出口の時期が読みやすい |
| プロジェクト 内容 |
★★★ | 発行価格9,560円が基準価額(NAV)10,286円を約7%下回る「NAV割れ取得」。LTVは61.3% |
| 物件立地 | ★★★ | 天神西通り中心部・角地。西鉄福岡(天神)駅徒歩5分ほか徒歩圏に3駅。ALTERNA屈指の好立地 |
| 物件内容 | ★★☆ | 築2015年(築11年)と比較的新しいが、用途は商業施設で単一テナント(ドンキ)依存。中途解約条項に注意 |
| 総合評価 | ★★★ | 一等地立地・NAV割れの発行価格・固定賃料の安定性という三つの下支えが、単一テナント依存というリスクを十分にカバーする好バランス案件 |
想定利回り3.9〜4.1%は「安定重視型」の水準
想定利回り(税引前)年3.9〜4.1%は、ALTERNA平均(3.5%前後)をやや上回る水準です。突出した高利回りではありませんが、これは「固定賃料×一等地」という安定志向の性格を反映した結果といえるでしょう。
本案件でまず注目すべきは、発行価格9,560円が基準価額(NAV)10,286円を約7%下回っている点です。投資家は鑑定評価ベースの純資産価値よりも安い価格で買い付けられる設計になっており、この「買付価格そのものがNAVを下回る」という直接的な下支え要素は、出口価格の不確実性に対するクッションとして機能します。なお発行口数は445,000口、募集総額は約42.5億円です。
想定利回りが幅で示されているのは、将来の金利変動が利回りに与える影響を投資家が判断できるようにするためです。借入金利が上昇すればローンの支払利息が増え、分配金にマイナスの影響が生じる可能性があります。LTVが61.3%とALTERNAの標準よりわずかに高めである点と合わせ、金利感応度は意識しておくべきポイントです。
予想分配金に元本払戻金(利益超過分配)が含まれる点も押さえておきましょう。第一期は1口195〜207円のうち57円、第二期は194〜206円のうち50円が元本払戻金となっており、みなし譲渡損益の税務処理が発生する点は認識しておく必要があります。
運用期間5年0ヶ月+延長は最大1年のみ
当初運用期間は5年0ヶ月(2031年9月30日償還予定)です。延長オプションが最大1年間(2032年9月30日まで)に限定されている点は、投資家にとって明確なメリットです。
出口の時期が読みやすく、長期にわたって想定外に資金が拘束されるリスクが小さい設計であり、資金計画を立てやすい案件といえます。また、アセット・マネージャーが利益最大化に資すると判断すれば早期売却も選択肢に入っており、運用の柔軟性も確保されています。
用途別リスク「商業施設」
不動産は用途によって賃料の安定性が大きく異なります。私の考える安定性の序列は次の通りです。
住宅(レジデンス) > 物流施設(ロジスティクス) > オフィス > ホテル > 商業施設
この序列において、商業施設は最も安定性が低い用途に位置づけられます。コロナ禍で商業施設の賃料が大きく揺れた記憶が示すように、景気動向やインバウンド需要の変化に本来は最も左右されやすい用途です。
ただしこの案件は、この構造的弱点を「固定賃料」でカバーしています。ドン・キホーテとの定期建物賃貸借契約に基づく固定賃料の1棟貸しであるため、テナントの売上が変動しても賃料は一定です。インバウンド需要や店舗売上のブレが分配金に直結しない構造は、商業施設投資の弱点を打ち消す重要な仕組みといえます。
一方で、この1棟貸しはドン・キホーテ1社への集中という裏の顔も持ちます。「このテナントが抜けたら賃料収入がゼロになる」構造であり、特に契約は2036年6月30日までとされているものの、2030年12月1日以降は6ヶ月前通知+解約金なしで解約可能な点は留意が必要です。償還前にテナントが退去を選択できる期間が存在します。
もっとも、賃借人のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは36期連続増収・営業増益を達成する優良企業であり信用力が高いこと、近隣店舗だけでは需要を捌ききれず2026年6月に新規出店した経緯があること、後継テナント確保も容易な一等地であることから、退去リスクは実務上「限定的」と整理できます。
立地は一等地 天神西通り中心部
この案件の立地は、ALTERNA案件の中でも屈指の水準です。投資対象不動産が面する天神西通りは九州を代表する商業メインストリートで、Apple 福岡や老舗百貨店・岩田屋が軒を連ね、東京でいえば表参道に例えられる街並みです。平日約2.4万人・休日約3.8万人が行き交い、物件はその中心部の角地に位置する視認性の高い立地です。
アクセス面も優れており、徒歩圏に3駅(合計乗降者数約33万人)を擁します。西鉄福岡(天神)駅徒歩5分、地下鉄七隈線・天神南駅徒歩8分、地下鉄空港線・天神駅徒歩10分と、博多駅や福岡空港からのアクセスも良好です。
さらに、この一帯では福岡市主導の大規模都心再開発「天神ビッグバン」(経済波及効果約1.89兆円)が進行しており、老朽ビルの建て替えが続いています。エリア全体の価値向上が期待され、物件の資産価値を下支えする要素です。
マクロ環境も極めて良好で、福岡市は21大都市で人口増加率1位、商業地地価13年連続上昇(約3.2倍)、開業率7年連続トップ、インバウンド2年連続過去最高(2025年約433万人)と、「成長都市の一等地」という希少なポジションを占めています。周辺の商業集積による店舗間競争は存在するものの、独自業態のドン・キホーテは直接競合が少なく、集積そのものが人流を呼び込む追い風として働きます。
三井物産グループのデジタル証券 〜福岡・天神〜 譲渡制限付の総合評価 ★★★
この案件の魅力は、大きく3つに整理できます。天神西通り中心部という九州随一の一等地立地、発行価格がNAVを約7%下回る割安な設計、そして固定賃料による分配の安定性です。加えて、延長オプションが最大1年に限定され出口が読みやすい点、成長を続ける福岡市の一等地という希少性の高さも大きな魅力といえます。
留意すべきは、用途別序列では最も安定性の低い「商業施設」であること、賃料収入がドン・キホーテ1社に依存していること、2030年12月以降に中途解約が可能なことです。しかし、この単一テナント依存というコアリスクは、以下の4つの要素によって、実務上は「限定的」と整理できる水準にあると考えます。
- ドンキの高い信用力
- 旺盛な需要を背景に新規出店した経緯
- 後継テナント確保も容易な一等地立地
- 固定賃料契約
言い換えれば、この案件は「立地・発行価格・契約形態という強固な下支えが、単一テナント依存というリスクを十分にカバーしている」案件です。リスクの所在は明確ですが、それを打ち消す材料もまた明確に揃っている点が、この案件の完成度の高さを物語っています。
利回りは3.9〜4.1%と控えめですが、これは「固定賃料×一等地×NAV割れ取得」という安定重視の対価と考えれば十分に納得できる水準です。福岡・天神の将来性に期待する方、固定賃料による安定インカムを重視する方、ALTERNAの他用途案件との分散を図りたい方にとって、十分に検討に値する好バランスなファンドといえるでしょう。
ALTERNAを運営する、三井物産デジタル・アセットマネジメント株式会社にデジタル証券とは?運用期間と投資家保護の仕組みとは?金利が上昇した場合の影響は?などお話を伺いました。
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直近の募集ファンド
運用開始 評価 |
プロジェクト名 | 利回り | 運用 期間 |
募集額 万円 |
地域 |
|---|---|---|---|---|---|
|
8/31
未 |
事業者:ALTERNA(オルタナ)
|
4.0% | 60ヶ月 | 400,000 | 東京都 |
|
8/13
★★★
|
事業者:ALTERNA(オルタナ)
|
4.5% | 61ヶ月 | - | 愛知県 |
|
7/1
未 |
事業者:ALTERNA(オルタナ)
|
3.4% | 61ヶ月 | 340,000 | 埼玉県 |
|
4/30
未 |
事業者:ALTERNA(オルタナ)
|
3.1% | 60ヶ月 | 243,302 | 東京都 |
|
3/31
未 |
事業者:ALTERNA(オルタナ)
|
4.5% | 79ヶ月 | 250,472 | 愛知県 |
ALTERNA(オルタナ)の投資実績
トチクモ運営者2名+1名の、ALTERNA(オルタナ)での投資実績です。 (償還実績はこちら)
| ファンド名 | 予定 運用期間 |
ファンド 利回り |
投資額 | 投資家 |
|---|---|---|---|---|
| 三井物産のデジタル証券 譲渡制限付 〜横浜〜 | 59ヶ月 | 3.5% | 50万円 | |
| 三井物産のデジタル証券~日本橋・人形町~(譲渡制限付) | 58ヶ月 | 3.0% | 150万円 | |
| 三井物産のデジタル証券 譲渡制限付 〜京都・三条〜 | 62ヶ月 | 3.6% | 50万円 | |
| 10万円 | ||||
| 三井物産のデジタル証券 譲渡制限付 〜浅草〜 | 60ヶ月 | 4.3% | 10万円 | |
| 30万円 | ||||
| 10万円 | ||||
| <再販売>三井物産グループのデジタル証券 〜ザ ロイヤルパークホテル 東京汐留〜 譲渡制限付 | 54ヶ月 | 3.5% | 100万円 | |
| 20万円 | ||||
| 10万円 | ||||
| 三井物産グループのデジタル証券 〜ホテル・イビス大阪梅田〜 譲渡制限付 | 61ヶ月 | 3.2% | 50万円 | |
| 三井物産グループのデジタル証券 〜学芸大学・中野・浅草橋・大塚〜 譲渡制限付 | 61ヶ月 | 3.6% | 100万円 |
ちなみに、ゆうちょ銀行の預金金利は0.001%。10万円を一年間 預けた場合の利息は1円。
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